以前の記事で、ヤマハルータ「NVR510」でONU直結でWANに接続しv6プラス通信を動かした。続いて、WANを「小型ONU」に交換したので備忘録を残す。
小型ONUの申し込み
小型ONUは、ルータ本体へ着脱可能なコンパクトなONUデバイス。NVR510も小型ONUに対応しており、配線もスッキリするので小型ONUを利用する事にした。
NTT西日本でもフレッツ光を使っている場合は、小型ONUへ変更できるとの事で申し込みをした。工事費は平日工事で7,600円(税別)。
ちょうどコロナの影響もあり、申し込みして工事まで時間がかかったが、無事に交換工事が終わった。工事は、今まで使っていたHGW(PR-S300SE)機器を、小型ONU対応の「RX-600KI」に交換するというもの。
小型ONUのみ利用するので、この本体は不要となる。
小型ONUをNVR510に取り付け
RX-600KIに挿入されていた小型ONUを取り外して、NVR510のONUポートに取り付ける。(下写真)
取り付け作業は電源を切って行う。
最初、小型ONUの取り外し方がよく分からなくて困ったが、下記の手順で外せる。
1)光ケーブルを抜く
青色の光コネクタを、水平方向に引っ張ってスライドさせるとロックが外れ、光ケーブルが小型ONUから抜ける。
2)小型ONUを取り外す
小型ONUの青色の引き抜き用バーを下図のように倒すと、小型ONUがルータ本体から取り外せる。
取り付けは、上の逆手順で取り付ける。
NVR510の設定変更
これまでWAN接続で使っていたので、ONU接続に設定変更が必要。いったんWAN接続に関連する設定を削除するのだが、GUIのプロバイダー削除からだけでは不十分なようで、コマンドからCONFIGを確認して、WAN(lan2)とひかり電話(analog,sip)関係の設定を全て削除する。本来は、初期化して出荷状態に戻してから設定した方がよいのかもしれない。
プロバイダー接続を設定
GUIの簡単設定の プロバイダー接続 の [新規] から行う。
「ONU」を選んで進める。
無事に設定完了。
ひかり電話の設定
GUIの簡単設定の IP電話 > ひかり電話 の [設定] から行う。
「ONU」を選んで進める。
無事に設定完了。契約の電話番号が表示されている。
続いて、詳細設定から「ナンバー・ディスプレイ」を有効にする。
インタフェース情報の確認
ダッシュボードで確認。
「ONU」を認識して緑色になった。
v6プラス通信確認
通信確認手順は、下記記事と同様なので参照。
DNS設定(2024/11/27追記)
「v6プラスでインターネット接続 – YAMAHA」の説明を参考に、デフォルトで設定されていた「dns server select 500000 dhcp onu1 any .
」を削除して、下記の設定に変更した。
dns host any
dns service fallback on
dns cache max entry 1024
dns server dhcp onu1
メール受信やWeb表示が時々遅くなる時があったが、これで調子よくなった感じ。
ipv6-testでも、DNSが全てOKとなった。
考察
最初に念のために、NTTのHGW「RX-600KI」を接続して、配布IPv6アドレスなどの変更がないか確認した。
プレフィクスは変わっていないが、HGWを通ったあとでは、/60
での配布になっている。ひかり電話あり の契約では、DHCPv6で /56
で配布されてくるのだが、ひかり電話用?なのかHGW内で 4bit分 を予約利用している模様。その関係で、HGWのLAN側配布のIPv6アドレスがこれまでと異なっていた。
一方、ヤマハルータ「NVR510」での状況を確認する。
> show status ipv6 dhcp
DHCPv6 status
LAN1 [server]
state: reply
ONU1 [client]
state: established
server:
address: ::
preference: 0
prefix: 24xx:xxx:240:a00::/56
duration: 14400
T1: 7200
T2: 10800
preferred lifetime: 12600
valid lifetime: 14400
SIP server[1]: 2001:a7ff:51ff:ff00::1
DNS server[1]: 2001:a7ff:5f01:1::a
DNS server[2]: 2001:a7ff:5f01::a
Domain name[1]: flets-west.jp
Domain name[2]: iptvf.jp
SNTP server[1]: 2001:a7ff:102::b
SNTP server[2]: 2001:a7ff:102::a
Vender Specific Information:
Enterprise Number: 210
MAC Address: ac:xx:xx:xx:xx:xx
Tel Number: 08xxxxxxxx
SIP Domain: ntt-west.ne.jp
HGW Server: www.verinfo.hgw.flets-west.jp
DHCPv6で配布の /56
がそのまま利用可能になっているので、ユーザが使える範囲はNVR510の方が 4bit 多い。まあ、個人ユーザの利用では実用的には十分で足りると思うが、、、(下記記事の考察も参照)
補足
- 最終的なCONFIGを確認すると、結局今までの「
lan2
」→「onu1
」に記述変更したものになった。 - NVR510のWANコネクタは空いているが、ONUとWANは排他利用で使用できないとの事。
- NTTのHGW「RX-600KI」のLAN側ネットワークアドレスは、
192.168.1.*
となっていた。
所感
通信速度は、ONU直結でWAN接続した時と殆ど変わらない感じだが、NTTのHGWルータ本体が不要で電源コンセントも1つ空く。設置スペースと配線がスッキリした。
参考
- 小型ONUの提供開始について – NTT西日本
- 小型ONUのご利用について – NTT西日本
- 小型ONU詳細インタフェース仕様、および実装デバイスへの要求仕様
- 小型ONU開発・提供 – NTT東日本
- 第4回 NVR700Wはパーフェクト・ブランチ・ルーター(前編・小型ONU)- SCSK
- NTTのHGW PR-500KIを小型ONUに置き換えてみた
- DNS の設定 – RTpro
- CPUとメモリの一覧 – RTpro
- ひかり電話対応機器(RX-600KI)- NTT西日本
- v6プラスでインターネット接続 – YAMAHA
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