ヤマハのルータ「NVR510」をv6プラス通信しようと入手して試した。GUIから設定して通信しようとしたが “接続されていません” エラーとなった。対応について備忘録を残す。
通信構成
我が家の通信環境は @nifty の「v6プラス」サービスのひかり電話契約付き。
ホームゲートウェイ(HGW)は「NTT PR-S300SE」を使っている。CTU機能を分離してONUに直結できる(下写真)ので、ONUの端子からNVR510のWANコネクタに配線接続。
エラー状況
NVR510の最新バージョンのファームウェアでは、GUIからv6プラスの設定が簡単に出来るようになっている。GUIからv6プラス(IPv4 over IPv6)で設定したら接続エラーとなった。(下画面)
接続エラーとなってはいるが、IPv6通信はできてる模様。Googleなどのサイトにはアクセスできるが、YahooなどIPv4通信で接続するサイトにはアクセスできない。
ルータのコマンドコンソールからの確認でも、TUNNELインタフェースが機能していない模様。
> show status tunnel 1
TUNNEL[1]:
Description:
Interface type: MAP-E
Current status is Offline, never connected.
> show nat descriptor address
NAT/IP masquerade compatibility type : 2
Reference Descriptor : 20000, Assigned Interface : TUNNEL[1](1)
Masquerade Table
Outer address: map-e
Port range: 60000-64095, 49152-59999, 44096-49151
対応
@niftyのサポートに電話して確認してみたところ、これまでNTTのホームゲートウェイ(HGW)でv6プラス通信を使っていたので、@niftyのIPv6通信契約は「v6プラス」サービスの契約となっている。
HGWを介さずに(ONU直結で)、NTT以外のv6プラス対応ルータでv6プラス通信(IPv4 over IPv6)を行うには「IPv6接続オプション」サービスへの変更が必要との事。
「v6プラス」サービスを解除すると、「IPv6接続オプション」サービスに自動的に切り替わる。
1)「v6プラス」サービスの解除申し込み
@niftyのv6プラス「申し込み状況の確認・解除」のサービスメニューから [サービス解除] を行った。
「v6プラス」解除受付通知 のメールがすぐに届いた。
2)「v6プラス」サービスの解除完了
2日後くらいに「v6プラス」解除完了通知のメールが届いていた。その状態で試すと、IPv4通信ができるようになった。通信応答はかなり速くなってそう。
ルータのコマンドコンソールからの確認。
> show status tunnel 1
TUNNEL[1]:
説明:
インタフェースの種類: MAP-E
IPv6: 240b:253:xxx:yyy:e:d02:4000:a00
トンネルインタフェースは接続されています
開始: 2020/05/11 17:12:02
通信時間: 4時間40分58秒
受信: (IPv4) 2936798 パケット [3982462355 オクテット]
(IPv6) 0 パケット [0 オクテット]
送信: (IPv4) 1708897 パケット [213740704 オクテット]
(IPv6) 0 パケット [0 オクテット]
> show nat descriptor address
NAT/IPマスカレード 動作タイプ : 2
参照NATディスクリプタ : 20000, 適用インタフェース : TUNNEL[1](1)
Masqueradeテーブル
外側アドレス: map-e/14.13.x.yy
ポート範囲: 4256-4271, 8352-8367, 12448-12463,
(途中略)
57504-57519, 61600-61615 118 セッション
-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*-
No. 内側アドレス セッション数 ホスト毎制限数 種別
1 192.168.1.170 21 65534 dynamic
2 192.168.1.143 21 65534 dynamic
(途中略)
---------------------
有効なNATディスクリプタテーブルが1個ありました
TUNNEL[1]インタフェースで、無事にIPv4通信が動いている。
3)「IPv6接続オプション」サービス確認
@niftyのIPv6接続オプション「申し込み状況の確認・解除」のサービスメニューから、サービス状況の確認ができる。
「利用中」となった。
尚、IPv6Prefix や 開通日 が空欄のままだが、これで大丈夫らしい。(以前は記入されていたが、仕様が変わって最近は表示されなくなったとの事)
接続確認
下記URLから接続テスト。
テスト結果
無事に、v6プラスで通信OKとなった。
所感
IPv6関連サービスには、似たような言葉がいろいろあって、分かり難く混乱してしまう。
肝心のIPv4の通信速度は、以前のPPPoE接続よりもかなり安定して早くなった。詳しい設定手順などは、後日の下記記事で紹介。
コメント