以前の記事で、Ubuntu Desktopをインストールした。画面共有を有効にして、WindowsやMacパソコンからVNCでリモート接続して画面共有できるようにしたので備忘録を残す。
Ubuntuの画面共有を有効にする
Ubuntuの画面共有を有効にする。
[設定] > [共有] > 「リモートログイン(R)」 を押す。 [画面共有]ウィンドウで、上記のように共有接続を「オン」にし、画面接続時のパスワードを設定。 [画面共有] が 「アクティブ」 となる。VNCクライアントソフトを準備
リモート接続するパソコンで、VNCビューワのクライアントソフトを準備する。
Windowsパソコン
下記URLから、VNCビューワのインストーラを入手しインストール。
実行し、新規接続から、接続先のUbuntuパソコンのIPアドレスを指定し接続する。
macOSパソコン
上記のVNCビューワを使ってもよいが、macOSでは標準で接続できる。Finderの右クリックメニュー「サーバへ接続…」から、下記のように接続先のIPアドレスを指定して [接続] を押す。
vnc://192.168.1.176
接続エラー対策
VNCビューワソフトを実行してリモート接続したら、下記のようなエラーが表示された。
【Windows10パソコンでのエラー】
【macOSパソコンでのエラー】
Ubuntu Desktopの設定変更で接続エラー対策
これは、UbuntuのVNCサーバーが暗号化通信を要求しているにもかかわらず、WinやMacのVNCクライアントが暗号化通信を使っていないのが原因らしく、Ubuntu側の設定を以下のように設定変更する事で接続できるようになる。
Ubuntu Desktopでターミナルを開いて、下記コマンドを実行。
$ sudo gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false
上記設定したら、Ubuntuを再起動。
設定の確認
下記コマンドで、設定を確認する。
$ gsettings list-recursively org.gnome.Vino
org.gnome.Vino prompt-enabled false
org.gnome.Vino require-encryption false <==ここ!
org.gnome.Vino use-alternative-port false
org.gnome.Vino disable-background false
org.gnome.Vino disable-xdamage false
org.gnome.Vino alternative-port uint16 5900
org.gnome.Vino icon-visibility 'client'
org.gnome.Vino authentication-methods ['vnc']
org.gnome.Vino network-interface ''
org.gnome.Vino notify-on-connect true
org.gnome.Vino mailto ''
org.gnome.Vino lock-screen-on-disconnect false
org.gnome.Vino use-upnp false
org.gnome.Vino vnc-password 'OTT2NTIa'
org.gnome.Vino view-only false
「org.gnome.Vino require-encryption」の行が「false」となっていればOKだが、もし「true」となっている場合は再度設定コマンドを実行してみる。この時、下記のようなメッセージが出る場合は設定に失敗している。
$ sudo gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false
(process:15257): dconf-WARNING **: 04:08:57.485: failed to commit changes to dconf: X11 $DISPLAY なしで D-Bus を自動起動できません
この場合は、以下のようにコマンド入力する。
$ DISPLAY=:0 gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false
再度、設定を確認する。
VNC接続例
Windows10パソコンからVNC接続した。「RealVNC Viewer」を起動。
接続登録しておいた「Ubuntu desktop」を押す。
設定したパスワードを入力。
無事に接続して画面共有できた。
補足
- Ubuntuでの画面共有機能は「Vino」パッケージが使われている。
- Ubuntu側はログインしている状態でないとVNC接続できないので、ユーザ設定から「自動ログイン」を設定しておく。
- VNC通信が利用するデフォルトポート番号は5900番。
- Ubuntu Desktopのデフォルトインストールでは「ufw」によるポート制限は無効になっているが、もし有効にしている場合は「5900」ポートが通過できるように設定する必要がある。
2020/08/30追記
Ubuntu 20.04 LTS Desktopでも同様に接続できる事を確認した。
参考
- Ubuntu 18.04の標準機能を使って、MacからVNC接続する
- Vino に Windows の VNC クライアントからアクセス出来ない時の対処法
- Ubuntu 18.04 LTSのデスクトップに「自動ログイン」する方法
- Ubuntu 20.04 LTSでVNC
- Ubuntu18.04 LTS で VNC接続設定時に failed to commit changes to dconf が発生した際の対処法
- Ubuntu18.04でモニタレスVNC
- Ubuntu 18.04 の VNC (画面共有)
- Ubuntu 18.04 で Vino を有効にする方法
- Windows10もしくはMacOSからUbuntu 18.04 LTSにリモート接続(リモートデスクトップ)してみた
- ubuntuからubuntuを遠隔操作リモートコントロールする方法
- Ubuntu 18.04に、ログイン前にVNC接続するには
- 画面がロックされるのが早すぎます
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