前記事で「Emacs Mac port」をHomebrewからインストールしたが、本家のYamamoto Mitsuharu氏のGitリポジトリからソース一式を取得しビルドしてみたので備忘録を残す。
このGitリポジトリにはGNU Emacsのソースも含まれているので、クローンだけでビルドに必要なソース一式が揃う。又、日々更新されている様子。
Emacs Mac portとは
Emacs Mac port というのは Yamamoto Mitsuharu さんの手による Emacs へのパッチで、公式配布元は下記。
これをXin Xuさん(@railwaycat)が Homebrew で簡単に扱えるようにしてくれたよう。
(参照:https://github.com/railwaycat/homebrew-emacsmacport )
Emacs Mac portソース一式取得
任意のフォルダで下記コマンドを実行し、ソース一式をGitリポジトリから取得し、作業フォルダに移動。
$ git clone https://bitbucket.org/mituharu/emacs-mac.git
$ cd emacs-mac
取得したmasterブランチのまま作業する事もできるが、一応build
ブランチを作成し、そこで作業。
$ git checkout -b build
ビルド
README.txt 説明に従いビルド。
1)アイコンの変更
appのデフォルトアイコンはGNUの牛なので、GNU Emacsと同じアイコンに変更。
$ cp nextstep/Cocoa/Emacs.base/Contents/Resources/Emacs.icns mac/Emacs.app/Contents/Resources/Emacs.icns
2)configureファイルの作成
$ ./autogen.sh
3)configure実行
$ ./configure --without-x
4)make実行
$ make
【Note】
下記の警告がでるが無視しても問題ない?
GEN ../../info/vip.info
./../emacs/docstyle.texi:3: 警告: unrecognized encoding name `UTF-8'.
5)インストール
$ make install
デフォルトでは/usr/local/
にインストールされる。
【Note】
下記の警告が出てるが問題ない?
make[1]: Nothing to be done for `maybe-blessmail'.
Emacs実行
下記コマンドで実行できる事を確認。
$ emacs --version
Emacs.appをアプリケーションへコピー
Cocoa版Emacsがmac/Emacs.app
に作成されているので、実行して確認し、よければ/Applications/
フォルダにコピー。
$ cp -rv mac/Emacs.app /Applications/
アンインストール
アンインストールする場合は、下記コマンドを実行。尚、appは手動で削除。
$ make uninstall
$ rm -rf /Applications/Emacs.app/
補足
- 初期状態からビルドしたい場合は、 git clean や make distcleanをあらかじめ実行。
$ make distclean
$ git clean -X -f
- Mac port版では window-system が ‘ns から ‘mac に変わる。system-type はどちらも darwin。
- コンパイル時に
'libxml/tree.h' file not found
エラーがでる場合は、/usr/local/include
フォルダがない為で下記コマンド実行で解消。
$ xcode-select --install
- なぜ、Emacs Mac portか?
GNU Emacs+インラインパッチも試したが、ATOKで使っていると日本語入力が不十分だった。(今は改善されているかも?)
コメント