前記事で、macOSとWindowsでのEmacs環境を構築したが、Ubuntu 16.04 LTS ServerでもEmacsが使えるようにする。
尚、Ubuntu 16.04 ではaptからEmacsはインストールできるがv24.5なので(2016/12/30現在)、v25.1をソースからビルドして使えるようにする。
関連パッケージのインストール
GNU Emacs をインストールする前に、次のコマンドを使用してGCCなどの関連するパッケージをインストール。
$ sudo apt install build-essential checkinstall
$ sudo apt-get build-dep emacs24
【Note】
E: sources.list に 'ソース' URI を指定する必要があります
ここで、上記のエラーが出る場合は、/etc/apt/sources.list
で dep-srcを有効にする必要がある。
debを有効にしているURLは、対応するdeb-srcのコメントを外して有効にする。
deb http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu xenial main restricted
deb-src http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu xenial main restricted
...
sources.list
を変更したらsudo apt update
を実行しておく。
Emacs 25.1のソースファイル入手
任意のフォルダに、下記コマンドで取得
$ wget http://ftp.gnu.org/gnu/emacs/emacs-25.1.tar.xz
ソースファイルの展開とビルド
$ tar xvf emacs-25.1.tar.xz
$ cd emacs-25.1/
$ ./configure
$ make
素直にビルドできた。
インストール
$ sudo checkinstall
最初の「Debian package creation selected」の画面で、
2 – Name: [ emacs ] ==> emacs-25
に変更する。
その後は、聞かれるまま n/y を入力し進める。
【Note】
- Nameを変更しておかないと、Ubuntuの標準パッケージの「emacs」の名前と競合して
apt upgrade
した時に標準のemacsがインストールされてしまう。
Emacsの起動
下記コマンドでEmacsが起動する事を確認
$ emacs --version
Emacs初期設定ファイル
初期設定ファイル(~/.emacs.d/init.el
)は、関連記事を参考。
私は、Emacsの設定ファイル類をGitリポジトリ管理しWindows,macOSで共有しているので、下記コマンドで作成。
$ cd ~
$ git clone <リポジトリURL> .emacs.d
Emacsをアンインストールするには
都合により Emacs 25.1をUbuntu のシステムから削除する場合は、次のコマンドを実行。
$ sudo dpkg -r emacs-25
Emacsチャートシート
- Emacsの基本的なキー操作の一覧を1シートにまとめた「Emacsチャートシート」のPDFが、技術評論社の下記URLから入手でき参考になる。早見表として便利。
サポートページ:Software Design 2015年10月号 - 英語ではあるが、下記URLの「GNU Emacs Reference Card」も便利。
GNU Emacs Reference Cards - GNU Project - Free Software Foundation
追記
<2017/01/25 追記>
私の使っている設定ファイル一式をGitHubに公開したのを下記記事で紹介。
<2017/03/19 追記>
Emacs25をaptパッケージからインストールする記事を紹介。
<2018/05/14 追記>
Ubuntu 18.04 LTS Server では、標準aptパッケージからEmacs25がインストールできるようになった。
参照記事
- 【Emacs】Mac/Win及びGUI/CUIで初期設定ファイルを兼用する
- 【Windows / msys2】Emacs 25.1を使う
- 【macOS】Emacs 25を使う
- 【Ubuntu 16.04 LTS Server】emacsclientでEmacs起動を高速化する
- 【Emacs 25】初期設定ファイルをGitHubに公開
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