Macでの、ARM用のGNUクロスコンパイル環境を構築する。
そこで「GNU ARM Embedded Toolchain」のツールチェーンをインストールして使う。
ARMツールチェーンのダウンロード
下記URLから、Mac OSX 64bit版のインストーラファイル gcc-arm-none...mac.tar.bz2
を入手。
https://developer.arm.com/tools-and-software/open-source-software/developer-tools/gnu-toolchain/gnu-rm/downloads
私が入手したファイルは「gcc-arm-none-eabi-7-2017-q4-major-mac.tar.bz2
」
ダウンロードしたファイルをインストール
ダウンロードしたファイルを任意な場所に展開する。この例では /opt/gnuarm/
に展開。
$ sudo mkdir -p /opt/gnuarm
$ cd /opt/gnuarm
$ sudo tar xvf <入手したファイル>
環境設定
ターミナルの初期スクリプトファイル .bash_profile
に、下記のように追記してpathを通す。
export GNU_BD="/opt/gnuarm/gcc-arm-none-eabi-7-2017-q4-major"
export PATH=$PATH:${GNU_BD}/bin
動作確認
ターミナルで、下記コマンドでコンパイラ実行できるか確認する。
$ arm-none-eabi-gcc --version
arm-none-eabi-gcc (GNU Tools for Arm Embedded Processors 7-2017-q4-major) 7.2.1 20170904 (release) [ARM/embedded-7-branch revision 255204]
Copyright (C) 2017 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions. There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
バージョンメッセージを表示したらOK
試しにU-Bootをコンパイル
下記記事を参考に、Raspberry Pi用のU-bootをクロスコンパイルしてみる。
【Ubuntu 18.04/16.04 LTS】Raspberry Pi用のu-bootをコンパイルする
「Raspberry Pi」用に、u-bootをUbuntのLinux上でコンパイルする。ARMクロスコンパイル環境の準備ARMツールチェーンなどのコンパイル環境は、下記記事でインストール済の環境を使う。macOSでもコンパイル可能。u-b...
補足
- 公開サイトが「Launchpad」から変更になった。
- Newlibライブラリーも含まれている。
- Ver8以降は、Cortex-AとCortex-R/Mでパッケージが別に分かれた?(でも、これまでのはR/Mでコンパイルできた)
追記(2018/05/16)
Homebrewからもインストールする事もできた(下記記事参照)。brew
コマンドで簡単にインストール出来るので、手軽に使えてこちらの方がお勧め。(但し、最新バージョンのコンパイラが利用したい場合は、本記事の方法で利用する)
【macOS】ARMのGCCコンパイル環境を構築する(brewから公式「GNU Arm Embedded Toolchain」をインストール)
以前の記事でARMのGCCコンパイル環境を構築したが、Homebrewからインストールできたので、備忘録を残す。ARMツールチェーンのインストール基本的には、下記GitHubに記載の手順でインストール。「the Arm GCC toolch...
参考
「GNU Make 第3版 日本語版(オライリー)」の無料PDF
ソフトウェアのビルドに欠かせないmakeですが、便利な反面機能も豊富。私が読んだ中でお薦めなのが、オライリー「GNU Make 第3版」の本。この本は持ってはいるのですが、分厚い本なので持ち運びも大変で電子版が出たら買いたいと思っていたら、...
コメント